民間・その他の動き


3.自動車燃料へのバイオマス資源の利用と菜の花プロジェクト
温暖化対策として注目される自動車燃料へのバイオマス利用
 エタノール(エチルアルコール)、メタノールといったアルコール燃料や、菜種油などからつくられるバイオディーゼルは、従来より自動車燃料として使われてきた。特に、ブラジルや米国では、サトウキビやトウモロコシからつくられたエタノールを、大量に自動車燃料に利用している。
 このバイオマス由来の自動車燃料の利用は、有効な地球温暖化対策の一つとして注目を浴びるようになり、「バイオマス・ニッポン総合戦略」でも取り上げられている。
 
 一方、自動車燃料をトウモロコシなどの可食部分から大量に生産することは、食料問題の観点から好ましくないといった意見があり、最近、廃材や農業廃棄物などからエタノール等を開発する技術開発が進められている。
 日揮株式会社では、廃材、生ごみ、わらなどの農業廃棄物などのセルロースからエタノールを製造する実証実験に成功し、2002年、実証プラントの建設に着手。月島機械と丸紅も、廃木材からエタノールを生産するプラントの受注活動を始めている。また、ウィルコインターナショナル社は、米国から輸入したトウモロコシの茎や葉を原料としするアルコールとガソリンの混合燃料の販売を始めている。
 
アルコールを販売する
ブラジルのガソリンスタンド
エタノールの原料
として期待される
バガス(サトウキビ
の絞り粕)*2
エタノールを取り出す
蒸留塔*2
(写真提供:日揮株式会社)
         
    *1朝日新聞 2002年11月24日
*2これらの写真は、サンパウロ近郊Cerquiho(セルキーロ)にあるSanta Maria(サンタマリア)
 製糖・アルコール工場のご厚意により掲載許可を受けている。
   
 

 
 
   
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