バイオマスの基礎知識Q&A


問い バイオマスとは何ですか?

答え
 バイオマス(biomass)とは、生態学で「生物現存量」(生態活動にともなって生成する物または植物、微生物体を物量換算した有機物)の意味で使われる専門用語でしたが、第一次石油危機以降、エネルギーとして利用できる、まとまった量の植物起源の物質のことを指すようになっています。「生物資源」と訳されることもあります。具体的には、林業廃棄物、農業廃棄物、畜産廃棄物、生物系資源由来の都市廃棄物(生ゴミ、紙くず等)などです。そのため、食糧として利用される農産物のことは含みません。
 また最近は、エネルギー利用だけでなく、工業原料として利用される場合にもバイオマス資源という用語が使われることがあります。バイオマスという言葉は新しいですが、人間は、太古の昔から薪や炭を燃料として利用してきました。今でも、発展途上国では炊事など日常のエネルギーの多くをバイオマスでまかなっています。バイオマスエネルギーは、太陽エネルギー、風力エネルギー、地熱エネルギー、潮力、波力、海洋温度差などと同じく、再生可能エネルギーと呼ばれています。