バイオマスの基礎知識Q&A


問い バイオマス資源の特徴は何ですか?

答え
 バイオマス資源の特徴としては、次のようなものが挙げられます。

    1. 枯渇しない:石油などの化石燃料と違い、適正な管理を行えば、半永久的に枯渇することなく利用できます
    2. 化学原料、工業原料、液体燃料としても利用できる
    3. 備蓄がたやすい:太陽、風力などの他の再生可能エネルギーに比べ、チップ化、ガス化、液体化などによって備蓄を行うことが比較的簡単です。また、天候に左右されず、高い年間稼動率が可能です。
    4. 地域的に偏在しない:石油のように、特定の国や地域でしか産出できないのではなく、ほとんどすべての地域で生産が可能です
    5. カーボンニュートラル:持続的に管理されれば、大気中の二酸化炭素濃度を増加させないため、温暖化の原因となりません。
    6. 石炭や石油に比べ、硫黄などの大気汚染物質発生量が少ない
    7. 農村山村地域の資源を活用することで雇用を増やし、地域の経済活性化につながる
    8. 廃棄物の有効利用で埋立地に捨てられる量を少なくする:最近、食品リサイクル法、家畜排せつ物リサイクル法、建設資材リサイクル法などが次々に成立し、これまで廃棄物として処理していた有機物(バイオマス)の利用が脚光を浴びるようになっています。
    9. 廃棄が比較的たやすい
    10. 太陽光発電や風力発電よりも発電コストが低い 上のようにバイオマスは、さまざまな利点がある資源ですが、持続的な適正な管理を行って利用しなければ、森林を破壊し、枯渇してしまう資源でもあります。つまり、いかにうまく利用していくかが大変重要になってきます。バイオマスを利用する上で難しい点としては、以下のようなものが挙げられます。
    11. 化石燃料に比べ、エネルギーレベルが低い
    12. 多くの場合、コストが化石燃料に比べ高い
    13. 化石燃料を使った発電に比べ、発電効率が低い
    14. 燃料が農業残さの場合、供給に季節性がある
    15. 食糧と競合する場合がある
    16. 持続的な利用をしなければ、生態系の破壊につながる可能性がある