バイオマスの基礎知識Q&A
問い バイオマス資源の特徴は何ですか?
答え
バイオマス資源の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
- 枯渇しない:石油などの化石燃料と違い、適正な管理を行えば、半永久的に枯渇することなく利用できます
- 化学原料、工業原料、液体燃料としても利用できる
- 備蓄がたやすい:太陽、風力などの他の再生可能エネルギーに比べ、チップ化、ガス化、液体化などによって備蓄を行うことが比較的簡単です。また、天候に左右されず、高い年間稼動率が可能です。
- 地域的に偏在しない:石油のように、特定の国や地域でしか産出できないのではなく、ほとんどすべての地域で生産が可能です
- カーボンニュートラル:持続的に管理されれば、大気中の二酸化炭素濃度を増加させないため、温暖化の原因となりません。
- 石炭や石油に比べ、硫黄などの大気汚染物質発生量が少ない
- 農村山村地域の資源を活用することで雇用を増やし、地域の経済活性化につながる
- 廃棄物の有効利用で埋立地に捨てられる量を少なくする:最近、食品リサイクル法、家畜排せつ物リサイクル法、建設資材リサイクル法などが次々に成立し、これまで廃棄物として処理していた有機物(バイオマス)の利用が脚光を浴びるようになっています。
- 廃棄が比較的たやすい
- 太陽光発電や風力発電よりも発電コストが低い 上のようにバイオマスは、さまざまな利点がある資源ですが、持続的な適正な管理を行って利用しなければ、森林を破壊し、枯渇してしまう資源でもあります。つまり、いかにうまく利用していくかが大変重要になってきます。バイオマスを利用する上で難しい点としては、以下のようなものが挙げられます。
- 化石燃料に比べ、エネルギーレベルが低い
- 多くの場合、コストが化石燃料に比べ高い
- 化石燃料を使った発電に比べ、発電効率が低い
- 燃料が農業残さの場合、供給に季節性がある
- 食糧と競合する場合がある
- 持続的な利用をしなければ、生態系の破壊につながる可能性がある
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