ベトナムの森林とバイオマス利用


 ベトナム首都ハノイの大通りは、ラッシュアワーはバイクと自転車の洪水となる。多くの発展途上国では、一人当たりのGDPが少なくても貧富の格差があるため、一部の富裕層は自動車を保有している。だが、今回ベトナムでは、街を走る自動車はタクシーか商用車で、自家用車はほとんど見られない。
 そして近郊の農村から野菜や肉、魚といった産物は、多くは自転車によって都市に運ばれ、路上の市場で売られている。

 ベトナムは、一人当たりGDPの額が900ドル近くまで上昇してきたにもかかわらず、エネルギーの8割近くを薪や炭といったバイオマスによってまかなっている。
 ベトナム政府は、今後電化など近代化を進めるにあたって、バイオマス発電など化石燃料を使わない道を模索している。

首都、ハノイのメインストリートを走るバイクの群れ。
自家用車はほとんど見当たらない。

 

近郊の農村から、野菜や雑貨などあらゆるものが自転車で運ばれ、
都市の路上で売られる。

自転車の荷台に籠をのせ、ビニールをかけて水をはり、
魚を入れて売りにきている。

 

練炭を売る男性。
薪炭材から石炭の加工品である練炭へと家庭用燃料が移行しつつある。

 

路上で栗を炒ってうる女性。
日本ならプロパンガスかディーゼル燃料の発電機だが、ここでは炭で炒っている。